筋疲労をしたときは、プロテインを飲むと回復に良いと言われています。プロテインが無いときにどんなものを食べたら、たんぱく質がどのくらい取れるのかについて調べてみました。
摂取のタイミング、1度に取ったら良い量など、あれこれについて調べました。
摂取すると良いタイミング
運動後、就寝前、起床後が、プロテインを摂取すると良いタイミングと言われています。何故摂取すると良いか、どんなプロテインを飲むのが良いかについて簡単にまとめました。
運動後
運動後にプロテインを摂取すると良い時間をゴールデンタイムと言い、この時間内に摂取することで筋肉が効果的に発達すると言われています。
しかし、細かい時間については、様々な意見があってはっきりと決まっていません。15分と言う人がいれば、30分、45分と言う人もいます。文献では、もっと遅くても良いというものもありました。当然、体質による個人差もあると思われます。
運動直後の胃腸が疲労しいる状態、消化しづらい状態を避ければ、できるだけ早い方が良さそうです。吸収の良いホエイプロテイン、もしくは、リカバリープロテインと言われるものがオススメです。
就寝前
就寝前に飲むことで、睡眠中に体内で行われる、成長ホルモンの働きを促します。就寝の1時間から30分前に、吸収の穏やかなソイプロテインやカゼイン(+ホエイ)が良いと言われています。
起床後・朝食時
約2割の人が朝食を食べない、という調査結果があります。1日を活動するエネルギを補給するという意味で、一番重要な食事と言っても過言ではありません。起床後は全ての栄養が枯渇している状態にあります。
朝食を食べている人の中でも、パンやシリアルだけという人も少なくないと思います。食べないよりは何倍も良いですが、栄養のバランスがあまり良くありません。プロテインで栄養の補助補給をすると良いです。
吸収の穏やかなソイプロテインやカゼイン(+ホエイ)がオススメです。
摂取量
1回の摂取で消化器官が処理できるたんぱく質の量は約20~30gと言われていますので、一気に大量に摂取しても意味がありません。かかりつけ医(循環器内科の先生)に雑談として聞きましたが、吸収しきれなかったアミノ酸は肝臓・腎臓で処理されて尿に出ていくだけなので、臓器に負担をかけるだけと言っていました。
定期健診で医師に聞いた
このブログでも書いている通り持病があって、定期的に病院に通っています。循環器内科の先生に聞いてみました。
ロードバイクに乗った後の疲労回復に「プロテイン」を飲むのは有効ですか?
飲んだほうがいいよ。
プロテインを飲むのと、肉や大豆などの食事でたんぱく質を摂るのとだったらどっちがいいですか?
僕はどっちでもいいと思うよ。胃での分解があるかどうかの違いだね。
胃腸が疲労してるとするなら、プロテインの方が胃での分解が無い分、内臓への負担が少ないって感じですか?
そんな感じだね。あと、一度に沢山摂っても消化・吸収されずに腎臓で処理されるだけだから注意が必要だね。摂り過ぎは、腎臓に負担が掛かるよ。
こんな感じの会話でした。
色々調べた
一日の摂取量
年齢や性別によって変わるが、大凡で50~65g/日と言われています。
一回の摂取量
大凡20g/回と言われています。
1日の摂取量と情報元が違いましたが、約1/3の量になっていて整合性が取れるので、情報の信頼性は高いと思われます。
用語説明
色々な言葉が出てきます。これらの言葉の意味を理解して利用すると良いです。食品アレルギーがあるひとは、何からできているかを知っておく必要があります。
たんぱく質とアミノ酸
たんぱく質
たんぱく質を英訳するとプロテインとなります。たんぱく質は、筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体構成成分、ホルモン・酵素・抗体などの体調節機能成分、肉や魚、乳製品、豆類などに含まれている栄養素のひとつです。
アミノ酸
たんぱく質は、胃、十二指腸で分解され、小腸で更に分解されてアミノ酸になります。アミノ酸は小腸で吸収され、肝臓を介して血液に入り全身に送られます。
ひとことでアミノ酸と言ってもその数は20あって、そのうちの9種類(イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジン)を体内で作ることのできない必須アミノ酸と言っています。必須アミノ酸はたんぱく質として食事から摂らなければなりませんが、通常の食事をしていれば不足することはありません。
プロテインで使われる用語
プロテインの種類と中に含まれている用語につてい説明します。
ホエイ
牛乳由来のプロテインです。ヨーグルトにできる上澄みをホエイ(乳清)と言い、ここに含まれているプロテインをホエイプロテインと言います。筋肉の修復に効果に期待が持てます。
水溶性なので体内への吸収が早いですが、他のプロテインに比べて高価です。
ソイ
大豆由来のプロテインです。体内への吸収は穏やかで、比較的安いというメリットがあります。
カゼイン
牛乳由来のプロテインです。牛乳には、ホエイ以外のプロテインが含まれていて、そのプロテインの約80%がカゼインです。
カゼインは不溶性なので、体内への吸収は穏やかです。
Eルチン
Eルチンは、ポリフェノールの一種です。たんぱく質の働きをアップしてくれます。たんぱく質は筋肉の材料になる栄養素なので、Eルチンによって働きが高まると、より筋肉がつきやすくなります。
クレアチン
クレアチンはアミノ酸の一種で、人の体内に自然に存在しています。(非必須アミノ酸)大部分は筋肉に含まれており、一部は脳にも含まれています。無酸素運動など短時間で強度が高いトレーニング時に素早くエネルギー源となります。
アルギニン
非必須アミノ酸。有酸素運動などで、脂肪からのエネルギー供給にかかわる物質の原料となると考えられ、成長ホルモンを促す働きがあるといわれています。
味付き
かつては味の無いプロテインしかありませんでしたが、味付きプロテインが沢山ラインナップされ飲みやすいものが出てきています。味付きプロテインは、糖分を抑えるために人工甘味料が入っています。人工甘味料が苦手な人は、成分表示をよく確認する必要があります。良いプロテインが見つからなかった場合は、食事の時に肉や魚、豆などを食べましょう。
商品/食品のたんぱく質量
それぞれに含まれているたんぱく質の量を調べてみました。他栄養素との兼ね合い、吸収性や胃に掛かる負担などは考慮していません。
プロテイン商品
SAVAS/明治
有名なプロテインはいくつもありますが、その中でも、かなり一般的になっているSAVAS(明治)で調べてみたいと思います。一覧の跡にそれぞれの商品について簡単に紹介したいと思います。
項目 | ホエイプロテイン 100 | ソイプロテイン 100 | MILK PROTEIN 脂肪0 | MILK PROTEIN 脂肪0 |
エネルギー | 111kcal | 107kcal | 99kcal | 103kcal |
1食分 | 28g | 28g | 430ml | 200ml |
たんぱく質 | 19.5g | 20.0g | 15.0g | 15.0g |
ウイダー/森永製菓
項目 | リカバリーパワー プロテイン | マッスルフィット プロテイン | マッスルフィット プロテイン プラス |
エネルギー | 116kcal | 113kcal | 108kcal |
1食分 | 30g | 30g | 22g |
たんぱく質 | 6.6g | 23.3g | 21.7g |
タイミング | 運動後 | 朝食・就寝前 | 朝食・就寝前 |
たんぱく質といえばこれ
項目 | 生卵 | ゆで卵 | 目玉焼き | 木綿豆腐 | 納豆 | 牛乳 |
エネルギー | 71kcal | 67kcal | 103kcal | 146kcal | 76kcal | 122kcal |
1食分 | 50g | 50g | 50g | 200g | 40g | 200ml |
たんぱく質 | 6.1g | 6.3g | 7.4g | 14g | 6.6g | 6.6g |
卵は、Mサイズ(約50g)に換算しての値です。豆腐は、約半丁分(約200g)で考えています。
肉類
項目 | 和牛 赤身 | 豚 肩ロース 赤身 | 豚ばら 脂身付き | 豚もも 脂身付き | 鶏もも 皮付き | 鶏むね 皮付き | 鶏ささみ |
エネルギー | 183kcal | 146kcal | 366kcal | 171kcal | 234kcal | 229kcal | 107kcal |
量 | 100g | 100g | 100g | 100g | 100g | 100g | 100g |
たんぱく質 | 20.2g | 19.7g | 14.4g | 20.5g | 17.3g | 19.5g | 24.6g |
引用元
各種データの引用先は下記の通りです。
プロテイン 明治 SAVAS WEBサイト
森永製菓 WEBサイト
食品関係 文部科学省 食品成分データベース
朝食を食べる人の割合 農林水産省食育に関する意識調査報告書 H30.3
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